GLP-1ダイエットの危険性|安全のためのポイントも解説【医師監修】

医療ダイエットのひとつであるGLP-1ダイエットについて調べると、「危ない」、「やばい」などという言葉が出てきます。GLP-1の危険性が気になり、なかなか治療に踏み出せないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、GLP-1ダイエットの危険性について、副作用や個人輸入などの観点から解説します。また、安全にGLP-1ダイエットを行うためのポイントもご紹介します。ダイエットに興味がある方、これから服用を始める方などぜひ参考にしてみてください。
GLP-1ダイエットとは

GLP-1ダイエットとは、もともと体の中にあるホルモンをうまく利用したダイエット方法です。代表的なお薬としては、リベルサス、オゼンピック、マンジャロがあります。
次は効果について説明していきたいと思います。GLP-1ダイエットの効果は主に三つあります。
- 食欲を抑える
- 満腹感を長く続かせる
- 基礎代謝の上昇
GLP-1ダイエットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。ご興味のある方はご覧ください。
GLP-1ダイエット徹底比較|種類・効果・副作用を医師が解説|六本木メディカルクリニックのオンライン診療
ここからは、GLP-1ダイエットの危険性について解説していきます。
GLP-1ダイエットの危険性:副作用

手軽に、そして無理なく効果を実感できるダイエット方法ということもあり、GLP-1ダイエットを試してみようと思った方も多くいらっしゃるかもしれません。
しかし、GLP-1などのメディカルダイエットのお薬は、ダイエットの効果が期待できる反面、副作用が出現する可能性があります。副作用が起こった時にあわてない為にも、ご使用の際には以下の副作用について十分理解していただくことが重要です。
胃腸障害
GLP-1ダイエットで最もよく見られる副作用が胃腸障害です。
主な症状はお腹のハリ、胃のムカつき、吐き気、便秘、下痢などがあります。
ただ、これらの副作用はGLP-1ダイエット開始後に現れやすいため、使用を継続するうちに数日〜数週間で治るケースがほとんどです。
GLP-1受容体作動薬の中でも特にダイエット効果が高いといわれているマンジャロではこの副作用が出やすいといわれています。
マンジャロの副作用についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
マンジャロの副作用を解説!対処法も合わせて紹介|六本木メディカルクリニックのオンライン診療
低血糖
主な症状として、冷や汗、空腹感、ふるえ、動悸、倦怠感や脱力感、めまいなどが挙げられます。
GLP-1ダイエットで使用されているGLP-1受容体作動薬は他の糖尿病薬に比べて低血糖症状が起こりにくいと考えられています。しかし、低血糖に注意が必要な場合がいくつかあります。
- ケトジェニックダイエットなどの極端な糖質制限ダイエットを行っている場合
- 他のメディカルダイエットのお薬を併用している場合
- 長時間の無酸素運動
食事や運動はダイエットにとても大切ですが、少しでも早く目標の体重になりたい、痩せたいという気持ちから無理をしすぎてしまうと、メディカルダイエットをされている方にはかえって逆効果になることもあります。
詳しくは後述しますが、食生活では栄養バランスの取れた食生活を心がけることが大切です。また、運動をするときは無酸素運動ではなく、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。
膵炎(すい炎) 、胆のう炎・胆管炎
まれに膵炎(すい炎) 、胆のう炎・胆管炎といった重大な副作用が出現することがあります。
GLP-1製剤は、胃や小腸といった消化管の他にも、膵臓や胆嚢・肝臓など消化活動にかかわる内臓にも働きかけるお薬です。そのため、患者様の持病や誤った使用方法によっては、上記の重篤な病気が出現する可能性がゼロではありません。
主な症状として強い吐き気、繰り返す嘔吐、激しい腹痛・背中の痛みなどがあります。
副作用が起こったらお薬の中止、医師の診察を
いずれの副作用にしても、強い症状を感じたら無理をせず、まずはお薬を使用を中止することが大事です。時間が経っても症状がおさまらない、あるいは症状がさらに悪化するようなら、速やかに医師の診察を受けてください。
特に、膵炎(すい炎) 、胆のう炎・胆管炎が疑われる場合はすぐに医師の診察を受けてください。
なお、GLP-1の中でも使用されることの多い内服タイプのリベルサスの副作用については、当院の以下の記事で詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
リベルサスにはどんな副作用がある?|六本木メディカルクリニックのオンライン診療
GLP-1ダイエットの副作用への対処法

副作用についてご説明してきましたが、副作用が出てしまった場合どのようにすればよいのでしょうか。
ここでは、胃腸障害、低血糖の場合の対処法をお伝えします。
胃腸障害の場合
吐き気が起こった際にはお腹にやさしい食べ物を摂取するよう心がけてください。また、市販の吐き気止めを服用してもかまいません。
嘔吐・下痢など重い消化器症状が現れた場合は、脱水にならないよう、十分な水分補給を行うことが重要です。
脱水になってしまった場合は、ナトリウムやカリウムなどの電解質を補給できるため、経口補水液の摂取がおすすめです。
当院ではGLP-1薬と一緒に吐き気止めや便秘治療薬などの副作用対策セットも処方することも可能ですので、お気軽にご相談ください。
低血糖症状の場合
ブドウ糖の入った飲食物をとってから安静に過ごしましょう。15分以上たっても症状が治らない時には、もう一度同じ飲食物を取りましょう。
特に運転中の低血糖には注意が必要です。上記の症状を感じたら、すぐに運転をやめて、安全な場所に車を止めてから対応しましょう。
GLP-1ダイエットの危険性:個人輸入

GLP-1受容体作動薬は医療機関で処方される医薬品であるため、日本の通販サイトでの購入はできません。海外のサイトを通じてお薬を個人輸入する方もいらっしゃいますが、当院としてはこれはおすすめいたしません。
その理由を3点お伝えします。
GLP-1個人輸入の危険性①粗悪品・偽造品の可能性
海外のサイトで取り扱うお薬の中には、偽造品や粗悪品が紛れ込んでいる場合があります。
個人輸入で入手したGLP-1薬には、有効成分が適切に含まれていないケースがあり、本来の効果が得られないだけでなく、必要以上の成分が含まれていることで過剰摂取のリスクが生じる可能性があります。また、製造過程の管理が不十分なため、不純物が混入していることもあり、身体に害を及ぼす危険性があります。
さらに、正規品とは異なる成分が含まれている場合もあり、服用することで健康被害を引き起こすリスクが高まります。実際に健康被害も確認されています。
(参考 目黒区役所 - 海外製やせ薬の健康被害についての注意喚起)
GLP-1個人輸入の危険性②誤った服用法のリスク
医療機関で処方されるGLP-1薬には、適切な用法・用量が細かく定められています。
しかし、個人輸入で購入した場合、薬の正しい使用方法についての説明が不十分なことが多いです。その結果、以下のような危険性が考えられます。
- 間違ったタイミングで服用し、効果が得られない
- 初回から高用量を服用し、副作用が強く出る
- 飲み合わせが悪い薬と併用してしまう
以上をふまえて、メディカルダイエットのお薬は、経験豊富な医師の判断のもと、信頼できる医療機関での処方を受けることを強くおすすめします。
GLP-1個人輸入の危険性③副作用が出た際の適切な対応ができない
GLP-1受容体作動薬には、胃腸障害や低血糖、膵炎などの副作用が発生する可能性があります。
しかし、個人輸入で入手した場合、副作用が出た際に医師のアドバイスを受けることができず、適切な対処ができないことが最大の問題です。
医療機関で処方された場合は、副作用が出た際に適切なアドバイスを受けたり、薬の量を調整したりすることができますが、個人輸入の場合はその対応ができません。
以上のことを踏まえると、GLP-1ダイエットを安全に行うためには、医療機関で適切な診察を受け、医師の指導のもとで服用することが重要といえます。
GLP-1ダイエットのお薬を処方できない方

GLP-1ダイエットのお薬は食欲抑制や血糖値コントロールを通じて体重減少をサポートします。しかし、すべての人がGLP-1製剤を使用できるわけではありません。
以下の項目にひとつでも当てはまる場合は、GLP-1製剤を服用することはできません。
- 腹部の手術、腸閉塞の既往歴のある方
- 18歳未満または70歳以上の方
- BMI18.5未満の方
- 膵臓疾患の既往歴のある方
- 重度の肝機能障害や腎機能障害の方
- 胃腸障害のある方
- 甲状腺疾患がある方
- 低血糖を起こす恐れがある方
- すでに医療機関で糖尿病の診断がついている方
- 摂食障害がある方
- 精神疾患の治療中の方
- 妊娠中・授乳中の方、今後2ヶ月以内に妊娠の可能性がある方
副作用の危険性もありますので、ご自身が該当するかどうかしっかり確認してください。
患者様からよくお問い合わせいただくものとして、特に、BMI18.5未満の方には処方はできませんのでご注意ください。極度なやせは体にダメージを与えてしまうためです。
GLP-1ダイエットを始める前に、ご自身のBMI数値を確認しておきましょう。以下のサイトでは簡単にBMIを計算することができます。
GLP-1ダイエットを安全に行うためのポイント4選

GLP-1ダイエットの危険性や副作用についてお話してきましたが、GLP-1ダイエットは服用の仕方をしっかり守り、規則正しい生活をしていれば効果を期待できる薬です。
それでは、具体的にどのようなことを意識すれば安全に、そして効果を十分に引き出すことができるのでしょうか。GLP-1ダイエットを始める前の段階からダイエット中、そしてダイエット後も見据えてご説明します。
①問診に丁寧に答える
メディカルダイエットを始めるにあたって特別な準備は不要ですが、医師が適切な判断をできるように、診察時に過去に経験した大きな病気、現在治療中の病気、現在使用中のお薬、アレルギーなど、ご自身の健康状態について詳しく伝えることはとても大切です。
医師の処方の際には必ず問診をする段階がありますのでなるべく正確な記載を心がけましょう。医師は患者様の問診内容・診察をもとに、個々の症状や健康状態に応じて、最適なGLP-1受容体作動薬を選択します。
また、患者様の状態に応じて、スーグラやメトホルミン、防風通聖散や防已黄耆湯などの漢方薬といったGLP-1受容体作動薬以外のお薬をおすすめする場合があります。
②薬の用量・用法を守る
GLP-1薬は内服薬・注射薬問わず、正しい使用方法を守ることが重要です。服薬を忘れた場合や誤ったタイミングでの服用は効果を減少させることがあります。
リベルサスの服用方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
リベルサスの飲み方3ステップ|理由や注意点を徹底解説! |六本木メディカルクリニックのオンライン診療
マンジャロの使い方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
医師監修マンジャロの使い方!安全で効果的な自己注射ガイド|六本木メディカルクリニックのオンライン診療
③栄養バランスの良い食事を心がける
GLP-1ダイエット中は、食欲が抑えられ、食事量が減るため、その分意識をして十分な栄養素を摂取することが大切です。以下の図を参考に、バランスのよい食事内容を心がけましょう。

なお、栄養バランスの良い食事を心がけることはリバウンド防止にも有効です。GLP-1を使用したメディカルダイエットはリバウンドしにくいと言われていますが、お薬を使用しなくなってから何も意識せずに食事量を戻してしまうと、リバウンドしてしまう可能性が否定できません。
お薬を使用している間に食生活を改善し、習慣化することでダイエットの意識を持ち続けることができるでしょう。
なお、少量の食事でも満足できる食欲の状態を作るためには、少なくとも3ヶ月以上はGLP-1ダイエットを続ける必要があるといわれています。
④お酒はなるべく控える
GLP-1ダイエット中は、その効果を最大限に発揮するために、飲酒をなるべく控えることが推奨されます。アルコールは、血糖値のコントロールに悪影響を及ぼすだけでなく、副作用のリスクを高める可能性があるからです。
お酒を楽しみながらダイエットを続けたい方や、どうしても付き合いで飲む機会があるという方は以下のサイトを参考に1日あたりの適切な飲酒量をなるべく守ようにしましょう。
また、ノンアルコール飲料での代替が有効な場合もあります。ただし、ノンアルコール飲料はアルコールが含まれていない代わりに、ダイエットの大敵である砂糖が中にたくさん入っていることがあるので、その点には注意しましょう。
GLP-1ダイエットの危険性を理解し、ダイエットを行う
この記事では、 GLP-1ダイエットの危険性について解説しました。
GLP-1受容体作動薬は過度な食事制限や激しい運動なしで痩せることができますが、副作用や個人輸入などの懸念点もあります。服用方法を守り、医師の監修を受けることで安全にダイエットするのが良いでしょう。
六本木メディカルクリニックではオンライン診療に対応しているので、無駄な時間や手間をかけずにメディカルダイエットができます。また、お薬は定期配送なので、薬を切らす心配もありません。当院のメディカルダイエットのページでは、 GLP-1ダイエットで使用している薬の具体的な価格やプランについて記載しています。興味のある方はぜひ一度LINEでご相談ください。
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