ビブラマイシンについて解説!|ニキビ治療薬

ビブラマイシンはニキビ治療に使用される内服の抗生物質です。ニキビ治療を検討している方や、現在ニキビ治療を行っている方の中には、この薬の名前を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、ビブラマイシンの特徴や効果、他のニキビ治療薬との違い、副作用、使用方法などを詳しく解説します。
ビブラマイシンとは

ビブラマイシンとはドキシサイクリンを有効成分にもつお薬で、テトラサイクリン系の抗生物質です。主に細菌の感染症を治療するのに使用されるお薬で、ウイルス性の病気には効果がありません。
ニキビの治療以外にも、以下のような疾患に用いられています。
- 肺炎や耳鼻科感染症
- 性感染症
- 歯周病などの歯科領域の感染症
ビブラマイシンの有効成分であるドキシサイクリンには抗菌作用があります。細菌のタンパク質の合成を阻害し、細菌の増殖を抑制します。これにより、ニキビの原因菌であるアクネ菌の増殖を抑えるのです。
また、ドキシサイクリンはニキビに対する抗炎症作用もあります。
他のニキビ治療の抗生物質との違いは?
実は、ビブラマイシン以外にもニキビ治療に使用される抗生物質があります。どのような違いがあるのでしょうか。
下の表は、ニキビ治療に使用される抗生物質のうち代表的な内服薬を比較した表です。
| 抗菌薬の種類 | 薬の名称 | 有効成分 | ガイドライン推奨度 |
|---|---|---|---|
| テトラサイクリン系 | ビブラマイシン | ドキシサイクリン | 強く推奨 |
| テトラサイクリン系 | ミノマイシン | ミノサイクリン | 推奨 |
| マクロライド系 | クラリスロマイシン | クラリスロマイシン | 選択肢の一つとして推奨 |
| マクロライド系 | エリスロマイシン | エリスロマイシン | 選択肢の一つとして推奨 |
日本皮膚科学会の尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023では、ニキビ治療に使用される内服抗菌薬のうちテトラサイクリン系の推奨度が高くなっています。
その中でも、ビブラマイシンの有効成分であるドキシサイクリンが強く推奨されています。同じテトラサイクリン系のミノサイクリンは、めまいや色素沈着等の副作用の出現頻度が高いと言われています。それに対してドキシサイクリンは副作用の出現頻度が低く、比較的安全なお薬だと言われています。
マクロライド系に分類されるクラリスロマイシンやエリスロマイシンは、テトラサイクリン系に次いで使用されるお薬です。しかし、抗生物質に対する耐性菌の出現リスクが高いという問題があり、ガイドラインの推奨度は低くなっています。
また、ここでは内服薬の比較をしましたが、ニキビ治療に使用される抗生物質にはクリンダマイシンゲルなどの外用薬もあります。内服薬と外用薬が併用されることもあります。
クリンダマイシンゲルについてはこちらの記事で解説しています。
クリンダマイシンゲルについて解説!|ニキビ治療薬|六本木メディカルクリニックのオンライン診療
ビブラマイシンはどのようなニキビに効くのか
ビブラマイシンは抗菌作用、抗炎症作用があるお薬だとご紹介しましたが、どのようなニキビに効果があるお薬なのでしょうか。

ニキビができるステップは「白ニキビ→黒ニキビ→赤ニキビ→黄ニキビ」です。赤ニキビと黄ニキビは炎症性ニキビと呼ばれることもあります。
- 白ニキビ:毛穴の中に古い角質が溜まっている状態。
- 黒ニキビ:毛穴の入り口が酸化して黒くなっている状態。
- 赤ニキビ:詰まった毛穴の中でニキビの原因菌であるアクネ菌が増殖し、炎症が起こっている状態。
- 黄ニキビ:赤ニキビよりさらに炎症が進んだ状態。
細菌に対して効果があるお薬のビブラマイシンは、炎症性ニキビである赤ニキビと黄ニキビに対して効果があります。
ビブラマイシンの抗菌作用によりアクネ菌の増殖を抑え、抗炎症作用により炎症を抑えます。
その一方、ビブラマイシンは炎症を起こしていない白ニキビや黒ニキビには効果が期待できません。そのため、アダパレンゲルなど他の薬を使用します。
アダパレンゲルについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
アダパレンゲルについて解説!|ニキビ治療薬|六本木メディカルクリニックのオンライン診療
ビブラマイシンの副作用

ビブラマイシンは副作用の出現頻度が低いと言われていますが、どのような副作用があるか知っておくに越したことはありません。
ここでは、ビブラマイシンの副作用について解説します。
副作用1:消化器症状
ビブラマイシンの服用中に、吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状が起こることがあります。
抗生物質であるビブラマイシンは、腸内細菌にも影響を与えます。腸内細菌のバランスが崩れることでこうした消化器症状が起こる可能性があるのです。
症状がひどい場合は服用を中止し、医師に相談してください。
副作用2:光線過敏症
副作用として光線過敏症が報告されています。ビブラマイシンの服用中は皮膚が日光や紫外線に敏感になる可能性があるため、SPF20以上の日焼け止めを使用したり、日傘や帽子を使用して直接日光に当たることを避けたりするなど、日焼けを防止してください。
服用方法 について

ビブラマイシンのニキビ治療効果を得るためには、正しい服用方法を守ることが大切です。
ここでは、ビブラマイシンの服用方法について解説します。
- 初日のみ2錠を1回、2日目以降は1錠を1日1回、食後に服用します。
- 服用時には必ずコップ1杯以上の多めの水で飲むようにしてください。ビブラマイシンは食道に停留して長時間留まると、まれに食道潰瘍を引き起こすことがあるからです。
- 就寝直前の服用は避け、服用後はすぐに横にならないよう注意しましょう。
- 飲み忘れた場合は、以下のようにしてください。
【飲み忘れから12時間以内】
気がついた時点で1回分を服用してください。
【飲み忘れから12時間以上】
忘れた分は服用せずにスキップして、次の1回分の服用を予定通り服用してください。一度に2回分服用しないでください。
ビブラマイシンの使用期間
ビブラマイシンはニキビ治療に効果的な薬ですが、服用期間には注意が必要です。
一般的に、抗生物質を長期間服用すると耐性菌が発生するリスクがあるため、長期の使用は推奨されていません。ニキビ治療としてビブラマイシンを使用する場合、多くの方が1か月程度で症状の改善を実感します。服用期間は長くても3か月以内にとどめるのが適切です。
ただし、薬の効果が現れるまでの期間には個人差があります。治療中は、6~8週目を目安に効果を再評価し、その結果に基づいて服用の継続を判断することが望ましいとされています。
医師の指示を守りながら適切に使用することが、効果的な治療と安全性を両立させるポイントです。
ビブラマイシンの服用の注意点

ビブラマイシンの服用にはいくつか注意点があり、使用できない方もいらっしゃいます。
ここでは、ビブラマイシンの使用上の注意点を解説します。
ビブラマイシンを服用できない方
ドキシサイクリンまたはテトラサイクリン系抗生物質に対して過敏症の既往のある方は、ビブラマイシンを服用することができません。
ビブラマイシン以外のお薬を使用してください。
ビブラマイシンの服用に注意が必要な方
以下に該当する方は、必ず医師に申し出てください。
食道通過障害がある方
食道潰瘍を起こす可能性があります。
経口摂取不良や全身の栄養状態の悪い方
ビタミンKの欠乏により出血傾向があらわれることがあります。
肝機能障害がある方
肝機能障害を悪化させる可能性があります。
妊娠中または妊娠している可能性のある方
妊娠中はビブラマイシンを使用しないでください。特に妊娠後期に服用すると、胎児に骨の発育不全や歯の変色、形成不全を引き起こす可能性があります。
授乳中の方
ビブラマイシンは母乳中に移行するため、授乳中の使用は避けてください。
小児等
歯の着色やエナメル質の形成不全、骨の一時的な発育不全を起こす可能性があるため、8歳未満の小児には使用しないでください。
(参考 https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00054327)
ビブラマイシンとの併用に注意する必要のあるお薬
カルシウムや鉄剤、マグネシウム、アルミニウムが配合されたお薬・サプリメント
上記の金属成分を含む薬剤やサプリメントをビブラマイシンと併用すると、ビブラマイシンが胃腸で吸収されにくくなり、効果が大幅に低下します。
この影響は、金属成分が含まれるサプリメントだけでなく、プロテイン、胃薬、総合感冒薬、栄養ドリンク、鎮痛剤、漢方薬などの幅広い製剤にも該当しますので注意が必要です。
さらに、飲み物に含まれる成分にも影響があるため、大量の牛乳や硬水の摂取も避け、これらを摂取する場合はビブラマイシンの服用時間を最低でも2時間以上空けてください。
抗凝血剤(ワルファリン等)
ビブラマイシンにより、抗凝血剤の効果が強く出てしまうことがあります。
経口避妊薬(ピル)
ビブラマイシンを併用すると、ピルの効果が弱まる可能性があります。これは、ビブラマイシンが腸内細菌に影響を与え、ピルの有効成分の吸収や代謝を変化させるためです。
避妊目的でピルを使用している場合、ビブラマイシンを服用している間と、服用終了後1週間程度は、コンドームなどの他の避妊方法を併用してください。
月経不順や子宮内膜症の治療目的でピルを使用している場合、効果低下が大きな問題になることは少ないですが、念のため医師に相談することをおすすめします。
なお、ファボワールのように、避妊だけではなく赤ニキビや月経前のニキビの改善に効果が期待できるピルもあります。
ファボワールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ファボワールについて解説!|ニキビ治療薬|六本木メディカルクリニックのオンライン診療
ビブラマイシンを正しく服用し、ニキビのない肌を目指す
この記事では、ビブラマイシンの効果や副作用、服用方法について解説しました。ビブラマイシンは炎症性ニキビに効果があるお薬ですが、いくつか使用上の注意点があります。適切に使用することで、ニキビのない綺麗な肌を目指していきましょう。
六本木メディカルクリニックでは、ニキビ治療薬としてビブラマイシンを取り扱っています。早くニキビを治したいという方には、他の塗り薬や保湿剤と組み合わせて炎症性ニキビを治療するニキビ改善セットもオススメです。
また当院はオンライン診療を行っていますので、ご自宅等で人の目を気にせずリラックスして診療を受けることができます。気になる方は、ぜひ一度当院の公式LINEよりご相談ください。
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